熨斗(のし)の表書きってなあに? ー冠婚葬祭ヘルプ相談室ー

冠婚葬祭

贈りものをするときには、熨斗紙(かけ紙)に「表書き」をします。

表書きにはさまざまなものがあるので、贈る相手や目的、自分の気持ちに合わせて選ぶようにします。

大切なのは、贈り主の誠意とまごころか伝わるような言葉を選ぶことです。

一般的な表書きの種類を目的別に挙げてみました。

参考になさってくださいね。

贈りものをするときの「表書き」の書き方を教えて!

下の表書きは、今当店でおススメしています表書きです。

堅苦しくならずに、思いが伝わる表書きだと思います。

熨斗上に書かせて頂いております。

それ以外にも「お世話になります」「こころばかり」「結婚おめでとう」「お誕生日おめでとう」「ハッピーバースデー」「これからもよろしく」など伝えたいことを言葉として書かせていただいています。

目的別の「表書き」の書き方

一般的な贈りものとして

「こころばかり」
「わずかなものですが、お受け取りください」という気持ちを込めて、ささやかな贈りもののときに使います。
中元・歳暮など季節のごあいさつ代わりにも使われる。

「御挨拶」
文字どおり、ごあいさつの印として贈るときに使います。
引っ越しなどで使われることが多い。

「御伺(おうかがい)」
ごあいさつ、あらゆるお見舞いに使います。
特に目上の方への病気見舞いに使うことが多い。

「松の葉(まつのは)」
松の葉にかくれるくらいの、こころばかりの品あるいは金額という意味。地域によっては引出物の一つに使われる。

「まつのは・みどり」
どちらも「松の葉」と同じ意味。
主に女性が使う。

公的な贈り物として

「寄贈(きぞう・贈呈(ぞうてい)・贈(ぞう)」
会社や団体などに、あるいは団体から団体(学校など)へ品物を贈るときに使う。
大きな物を贈るときには、目録を用意し、こうした表書きをする。

立場や年齢が高い方への贈りものとして

「献上(けんじょう)
「たてまつる」ということで、最上級の表書き。

「献進(けんしん)」
献上よりも少々格下になる。

「献呈(けんてい)」
うやうやしく贈呈するときに使う。

「謹呈(きんてい)」
謹んで贈呈するときに使う。

「進呈(しんてい)」
同輩などにも使われる。

謝礼をしたいときの贈りものとして

「御禮(おんれい)」
旧字体の「禮」を使うことで、より丁重な感じになる。

「御礼・お礼」
一般的なお礼のときに使う。「お礼」のほうがより気軽に。

「感謝」
感謝の心で金品を贈るときに使う。

「謝礼」
こころづけ、お礼などのときに使う。「大変お世話になりました」という気持ち。

「謹謝(きんしゃ)」
謹んで感謝の気持ちを表すときに使う。

トラブルのときのお詫びの品に

「御詫び」「お詫び」「御挨拶」「ご挨拶」「粗品」
交通事故で加害者が被害者を見舞うときに使う。

「御挨拶」「ご挨拶」「御詫び」「お詫び」「粗品」
工事のときの隣近所へのあいさつ、苦情へのお詫びのときに使う。

「御詫び」「お詫び」「御挨拶」「ご挨拶」「粗品」
火元としてのお詫びのあいさつのときに使う。

神仏に供えるときの品に

「謹上供物(きんじょうくもつ)」
謹んで奉(たてまつ)りますという意味。
白奉書紙(しろこうしょがみ)を使い麻で結ぶのが正しい。

「進上(しんじょう)」
神社仏閣の貴人に贈るときに使う。

「献納(けんのう)」
団体や神社仏閣に金品を奉るという意味。

「御寄進(ごきしん)」
神社仏閣に寄付などを贈るときに使う。奉納と同じ意味。

「御供物(おくもつ)」
神仏に品物を供えるときに使う。

「御供(おそなえ)」
神仏に品物を供えるときに使う。

神事・奉納のときの品に

「奉納」
神に対してうやうやしく金品を捧げるときに使う。

「奉献(ほうけん)」
神前に酒を供えるときに使う。

「献供(けんく)・献上(けんじょう)」
団体から神社仏閣へ比較的高額な金品を献上するときに使う。

「献饌(けんせん)」
神前に食物を供えるときに使う。

「御神前(ごしんぜん)」
神のみたまに奉げる意で神事全般に使う。

「御玉串料(おんたまぐしりょう)・御榊料(おさかきりょう)」‥
神前でお祓(はら)いを受けたお礼、またはお祓い料として使う。

「御初穂料(おんはつほりょう)」
その年の最初の米を供えるという意味。
お宮参り、結婚式などの慶事のお礼に使う。

「御祈祷料(ごきとうりょう)」
厄払いや合格祈願などのお礼に使う。

「幣帛料(へいはくりょう)」
金銭を供えるときに使う。「幣」は麻、「帛(はく)」は絹の意味でもとは布地をあらわす。

「御神饌料(ごしんせんりょう)」
神に供える神饌のかわりの金子(きんす)包みに使う(神饌とは神に供える米・餅・魚介・海藻・野菜・果物・菓子・塩・水・酒などをいう)。

お供えに対するお返しに

「撤饌(てっせん)」
神への供え物を下げることを意味する。神などへのお供えに対するお返しのときに使う。

「寸志(すんし)」や「薄謝(はくしゃ)」を使うのはどんなときですか?

「寸志」は自分の志の謙譲語で、「わずかな志」「こころばかりの」という意味があります。

「寸意(すんい)」「寸情(すんじょう)」なども同じ意味です。

「薄謝」はヽ謝礼の謙譲語で、「わずかな謝礼」という意味かあります。

「薄儀(はくぎ)」も同じ意味です。

「寸志」や「薄謝」は、原則として立場や年齢が高い人などから年下や後輩にあたる人などに贈る場合に使われます。

ですから、感謝のこころでものを贈るときには、「寸志」や「薄謝」よりも、「御礼」「お礼」「謝礼」などとするほうが自然でしょう。

「茶の子(ちゃのこ)」とは、どういう意味ですか?

茶の子とは、もともとお茶に添える、ささやかな茶菓子や粗菓などのことを言っていましたが、その後、葬儀の香典返しや法要の返礼品を「茶の子」と呼ぶようになり、広鳥などでは「茶の子」の表書きも使われます。

「深謝(しんしゃ)」には、どういう意昧がありますか?

「深謝」には、心から深く感謝すると、深くお詫びするという意味があります。
そのほか、事情を述べて詫びるという意味の「陳謝(ちんしゃ)」、謹んで礼を述べるという意味の「拝謝(はいしゃ)」という言葉もあります。

のし紙に表書きを書かないこともありますか?

本来のし紙には、贈りものの目的として表書きを入れます。
しかし、手土産などを直接持参する場合に、「包装紙だけでは味気ないので、もう少しあらたまった形にしたいけれど、仰々しくはしたくない」ということがあります。

そうした際は、表書きと名入れなしで紅白五本の「もろわな結びののし紙(無地熨斗)」を用います。

大切なあいさつのときの表書きに「粗品」と書くのは失礼でしょうか?

日本人の美徳の一つに、奥ゆかしさがあるといわれます。

贈りものをするときにも、自分が贈る品物を謙遜し粗品と表現することがよくあります。

しかし、表書きも含め、粗品という言葉を使うことは、粗末なものを人に贈りますといった意昧にとられかねませんから、大切な贈りものをあらわす言葉としてはふさわしくありません。

大切なあいさつのときの表書きには、「粗品」よりも、「こころばかり」「御挨拶」などがふさわしいでしょう。

「松の葉」「御伺い」なども、ささやかな気持ちをあらわす贈りものの場合に使われます。

また、工事などで近隣の家へのあいさつ回りのときにお詫びの気持ちを込めて贈る場合や、事故のお見舞いなどに限って「粗品」とする場合もあります。

「寿」「内祝」「志」「上」はどう使い分けるのですか?

「寿」「内祝」「志」「上」の使い分けは、意外に難しいものです。

「寿」(ことぶき)

「いく久しくめでたさを祈る」という気持ちで、結婚、長寿などの慶事全般に使います。

「寿」は、お祝い事、めでたいことに際し、喜びを表すときに言葉で祝うことです。

新年を寿(ことほ)ぐ、長寿の祝いでは「寿福(じゅふく)」「敬寿(けいじゅ)」「賀寿(がじゅ)」もよく使われます。

「内祝」(うちいわい)

結婚祝いのお返し、結婚記念日のお返し、出産祝いのお返し、長寿祝いのお返し、新築祝いのお返し、そのほかさまざまなお祝いごとが済んだあとのお返しに使います。

内祝いとは、自祝い(内なる祝い)としてささやかなお祝いごとをしたという意味ですから、お祝いごとを祝ったあとに、「おかげさまで」「どうぞよろしく」という気持ちを込めて贈ります。

お祝いのお返しだけではなく、お祝いに感謝する気持ちとして「内祝」を贈ることが大切です。

「志」(こころざし)

もともとは、好意や誠意などの気持ちをあらわす贈りものに使われていましたが、現在では、お侮やみをいただいたお返し、死者への供養、遺族の気持ちを込めた贈りものなどの弔事に広く使われます。

「志」という言葉にはヽ死者への追善供養として物を贈るという意味があるため、葬儀のお礼や香典返しに使われるようになり、現在のような使われ方になりました。

「上」(じょう、うえ)

立場や年齢が高い方、神仏、先祖に対するときに使います。

神事の際の献上や神官へのお礼、仏閣へのお礼やお供え、先祖へのお供え、立場や年齢が高い方へのお礼などにも使います。

書きを書くときの墨の濃い、薄いはどう使い分けるのですか?

かけ紙、祝儀袋、不祝儀袋などに文字を書く際には、慶事には墨を濃くして書き、弔事には心持ち薄めに書くのが一般的です。

そもそも相手の名前などを書く際の文字は、濃い墨で書くことが丁寧とされてきました。

しかし、濃い墨色は目に強く映る可能性が考えられます。

そこで弔事では「涙で文字が薄くなった」あるいは「墨をする時間も惜しんで駆けつけた」ことをあらわすとして、昨今は薄墨が多く用いられるようになりました。

ただし、今でも弔事に関することであっても濃い墨を用いる地域もあります。

かけ紙や祝儀、不祝儀袋に書く文字の書体や字体に決まりはありますか?

かけ紙や祝儀、不祝儀袋は筆または筆ペンで書きましょう。

あまり崩しすぎずに、楷書か行書ぐらいがよく、字体は新字体で読みやすく書きます。

ただし、儀礼を重んじ、丁寧にしたい場合にはヽ「壽」「御禮」「御靈前」などのように旧字体を便う場合もあります。

また、文字のバランスは、名前が表書きの字よりも、やや小さくなるように書きましょう。

文字がのしや水引にかからないように注意してください。

表書きに四文字はいけませんか?

四文字でも問題ありません。

表書きの文字を四文字にすると、死文字を連想させるので縁起が悪いと思う方もいらっしやいますが、本来の意味では四は悪い数ではありません。

かけ紙付きの商品に、挨拶状を付けてもいいですか?

香典返し、快気祝いなどに挨拶状を付けるのはよくあるケースです。

その場合には、かけ紙と箱の間に、挨拶状を入れて贈ることが基本です。


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