出産祝いに対するお礼は、「内祝い」として贈ります。
内祝いとは本来はお返しというより、字のごとく内なる祝いのことで、お祝いをいただいたかどうかに関係なく祝い事を独り占めにしない、内なる喜びをみんなで分かちたい時に贈るものでした。
従って
「誕生を内々で祝いました。赤ちゃんの名前は○○ですのでよろしくお願いいたします」
というお披露目の意味が大きかったのです。
しかし、現在ではお祝いのお返しを「内祝い」としています。
ですからお返しものの品には「紅白の蝶結びの熨斗紙」(何度あってもよい祝い事)に、のし上は「出産内祝」とし、のし下には「赤ちゃんの名前(ふりがなをつけて)」を書いた熨斗紙を掛けます。
そして中には簡単な挨拶状を入れるのもいいとおもいます。
熨斗の上に命名紙をつけるの？
近年では、昔のしきたりにこだわらないという方が増えています。
しかし文化、伝統を大切にすることは大事なこと。
本当のことを知っておいても損はないと思います。
命名紙と命名札とは違います。
命名札とは短冊状の紙に生まれた赤ちゃんの名前を書いた札の事です。
昔から、子供の成長を願って神棚や床の間に貼り付けるという習慣がありました。
現在でも地域によっては赤ちゃんが生まれたら命名札をいただき、台所など家の目立つ所に貼る習慣が残っています。
現在では「出産内祝いに添えてお渡しする」というのが一般的です。
しかし、古くからの日本のしきたりである命名札も最近では省略される方も多く、必須という訳ではありません。
内祝いを贈る相手の地域によっては命名札を家に貼る習慣が残っている場合もありますので、先に確認しておいた方がいいでしょう。
ちなみに私の地域（関西）では命名札を熨斗紙の上に張るという習慣はありません。
どんな品物をお返しすればいいの？
これまではお返しの品を親が選ぶことが多かったため、おめでたいお返しということで、かつお節が人気でした。
しかし今では若い二人が選ぶことが多く、赤ちゃんの名前を入れたカステラ、クッキー、ワイン、日本酒などに人気が高まっています。
商品は何であれポイントは「赤ちゃんの名前の名入れ」です。
面白いものとして、生まれた重さのお米を俵に入れた品とか贈る人別ギフトとして、ご親族の方、目上の方へはワンランク上の良いもの（極上今治タオルなど）、ファミリー向けには家族みんなで楽しめるようなもの、友人向けにはセンスあるものをなど贈り先を考えて多様化しています。
そうそう、お奨めして後で大変喜んでいただいたのが「ロクシタン シアバターセット＜マイシア＞(お名入れ)」です。
返される先様が何でもあるお家とのこと。
なにを贈っても喜んでもらえない。
まずお奨めしたのが出産内祝用カタログギフト「ミルキーベビーＡＹＬ」。
「何か喜んでもらえるものがあると思うのですが…」どうも納得されないようなお顔です。
「ロクシタンはいかがですか？」
男女を問わずどなたでも使えて、赤ちゃんから大人まで。
温もりで溶かして、ボディケア、フェイスケア、そして髪や爪など全身のどこにでも使える植物性保湿バーム。
「それを贈ります。でも値打ち分かってもらえるかしら。」
「た・ぶ・ん」
後日、そのお客様ご来店。顔をあわすやいなや満面の笑み。
「先日はありがとうございました！本当に喜んでくれました。
百貨店で試供したことがあって、買うには少し勿体ないかなと思っていたんですって。
いつもなら電話連絡だけで済ます人なのに、今回丁寧に封書のお礼状が届いたんです！」
こんなに喜んでいただくなんて、これがいつも言う「魂のごちそう」心からギフト業界で仕事をしてて良かったと思える瞬間です！
どれくらいお返しすればいいのでしょうか？
お祝い事ですので、半返しというのが基本です。
なかには「そんなに返さないといけないの？」といわれる方がいらっしゃいます。
確かにいくら返さなければいけないという決まりは有りません。
10000円のお祝いをいただかれて1000円の品を返される方がいらっしゃるのも事実です。
親御さんが何も教えてないと笑われることのないよう、商品も決めてご来店いただいた場合は、さりげなくアドバイスをさせていただいています。
時代が変わったとはいえ、身内の人にならともかく、他人様には10000円お祝いをいただいたならせめて3000円の品を返すというのが礼儀だと考えています。
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