誰かに話したくなる1月の祝日と催事

歳時記

1月睦月、旧暦1月の異称です。お正月は身分の上下なく老いも若きも互いに往来拝賀して、親戚一同集まって娯楽、遊宴するという睦び月の意味で、このムツビツキが訛ってムツキになったと言う説が有力です。

年の初め1月1日です。元旦、元日と呼ばれます。

お正月は、元旦、元日と呼ばれたりします。
その違いは分かりますか。
元旦の旦は水平線から日が昇ると言う象形文字で、お正月の朝のことをいいます。

また、「三が日」(1月1日から1月3日)、「松の内」(1月1日から1月7日、あるいは1月15日)までを特に正月と呼び日本各地で伝統的な行事が執り行われます。

松の内(まつのうち)って?

松の内は、年神様が家におられる日です。
年神様は、鏡餅の中に宿っておられます。

ですから、松の内の最後の日に、鏡開き、門松、しめ縄を取り外します。

その日が今は、関西では15日関東では7日とされています。

松の取れる1月15日、各地で「どんど焼き」が執り行われます。

「どんど焼き」は年神様を見送る行事です。

最近、どんど焼きを見なくなってきましたね。
特に都市部では顕著です。
皆さんは、お正月に使ったしめ縄、松飾りどのように処分してますか?
ゴミに出す?それとも自分で燃やす?
ゴミに出すっていうのは、気分的に罰当たりのようで気持ちよくないですよね。

伝統的などんど焼き

それではどのようにすればよいのでしょうか?
地域ごとのどんど焼きは無くなっているかもしれませんが、近くの神社ではやっています。
「地域名、どんど焼き」で検索をして見て下さい。
必ず、近くで行われています。

その日に、松飾り、しめ縄、破魔矢、お守り、去年いただいたお祝い袋などを持っていき焼いてもらいましょう。


昔から炎は穢れ(けがれ)を清め、生命を生み出すと考えられてきました。神聖な炎で縁起物をお焚き上げするどんど焼きには、縁起の良い言い伝えが残っています。

どんど焼きで、正月したためた書き初めを燃やした火が高く上がると字が上手くなる・賢くなるといわれています。

どんと焼きの火で焼いた鏡餅をいただくというのもいいでしょう。
一年間の無病息災が叶うとされています。(サツマイモを持って行ったこともあります)

その灰を持ち帰って、自宅の庭などに撒くと魔除けともなり、家内安全、家族の無病息災のご利益が授かれます。

お正月に「おめでとう」と挨拶するのはなぜ?

寒い冬ごもりの生活から、春を迎えて、生命力が復活することを喜び、お祝いしたからなんですね。

もともと日本人は、年の初めとして「立春」にあたる日をお正月としていました。

寒い冬ごもりの生活から、春の初めを感じる、生命力の復活する春を迎える時が正月であり、それを喜び祝ったのが正月の始まりです。

このめでたさの感覚が「新春」「迎春」と言う言葉として残っています。

正月を「めでたい」と言うのは、年神様が家々を訪れて人々を祝福し、年玉(年魂)を授けて、新しく生命力をもたらしてくれると信じていたため、めでたいと挨拶をし合うようになったのです。

1月1日は、暦の上での新しい変化として捉えつつも、元旦を中心とした大正月、15日の小正月、そして立春を中心にした正月と、3度にわたって様々な行事を行ってきました。古代の人々から受け継ぎ、私たちの心の底に流れている感覚や意識が行動や行事のあり方を通して、現代まで脈々と続いているのです。

お年玉の意味は?

新しい生命力である年玉(年魂)を年神様からいただくのがお年玉。
親から子へのお年玉を分け与えることにつながると考えられました。

「お年玉」と言うと、今はお金が主ですよね。
普段のお小遣いとは区別してお年玉と言うのはお正月だけです。
何故でしょうか。日本人にとってお正月は特別だからなんです。

昔の人は、生命力の更新、復活の願いを込めて、年神様にお供え物をして、代わりに、年玉(年魂)をいただく、これが「お年玉」の由来です。

目下の方には「お年玉」、目上の方には「お年賀」といいます。

初詣はなぜするの?

氏神様にその年の豊作を願い、地域全体の幸福と平安、年の変わり目の加護を祈るために参拝しました。

大晦日から夜明かして迎えた元旦に、神社やお寺に初詣し、願い事をする。
そんな初詣のもともとの形は、家の近くの鎮守様(ちんじゅさま)、産土様(うぶすなさま)をおまつりする神社に参って豊作を願い、村の幸福を祈るものでした。

また、正月が来ることによって、自然の働きは、物事を創造し、育てます。
現代のように、地球全体を視野に入れる考え方が必要な時こそ、自然の働きに思いを馳せ、人類全体の幸福や平和を心の底から祈る。これが新しい時代の正月の意味かもしれません。

神社参拝の作法

鳥居の前で、軽く一礼します。
帰りも同様です。

山道の中央は、神様の通る道。
中央を避けて歩きましょう。

手水舎(ちょうずや)の水で清めます。

右手で柄杓(ひしゃく)を持ち、左手を清め、次に持ち替えて右手を清める。

右手に持ち替え、左の手のひらに水を受けて口をすすぎ、水を左手に流す。

最後に水の入った柄杓を立て、柄に水を流し、清めてから伏せて置く。

 

清めた後、社殿ではお賽銭を入れ、二礼二拍手一礼し、会釈をしてから退きます。

神社で願い事をしてもいいの?

神社は、感謝の気持ちを伝える場所だとされています。
しかし、お願い事があるなら1つだけにしておきましょう。

先ず、自分の住所名前を伝えます。
そして感謝の気持ち、お願い事を伝えます。

お賽銭は、いくらしたらいいのですか?

神さまは、金額の多寡によってご利益を決めているわけじゃないですよね。
お賽銭は、それぞれの個人に任されています。

ただ、あえて言うなら自分にとって「少し痛いな」と思える金額がいいのではと思います。
お正月でもあり、1年に1度のことですからね。

正月飾りや門松にはどんな意味があるの?

門松は、年神様の来訪を待つ「まつり木」として立てられ、年神様を祭るための飾りです。

正月に年神様を祭るために、松、しめ縄その他で家の内外を飾ることを正月飾りといいます。
しめ縄は、神聖な場所を他と区別するため、本来は家全体、あるいは部屋の四方にぐるりと長いしめ縄を張り巡らしましたが、次第に家の入り口や年神棚に張るようになりました。

年神棚にはしめ縄を張り、鏡餅、酒などを供えます。
門松は、マツが来臨を待つ木、「まつりの木」として門口に立てることが多いので、門松と総称するようになりました。

門松を目印に神が訪れ、家族が元気で幸せになるように守ってくれると信じたのです。

鏡餅の飾り方

四手
白紙を切って垂らし、稲の穂の垂れた形を示した神聖、清浄なもの。しめ縄や玉串、お祓いの幣帛(へいはく)にも付けられる。

ウラジロ
表は緑だが、裏が白いので、心の潔白さと、白髪になるまでの長寿を願うとも言われる。

ユズリハ
親子草とも言われ、新しい葉が成長してから古い葉が落ちる様子が、親から子へ代々譲る形を示しているとされる。

コンブ
喜ぶに通ずると言われ、古くは広布(ひろめ)、夷子布(えびすめ)といわれたところから福神の恵比須(えびす)にかけている。

鏡餅
丸い鏡餅には神霊が宿る、年神様そのものと考えられ、年神棚や床の間に、三宝に乗せて飾られる。

干し柿
幸せをかき集め、厄をかき取るという意味。串柿は両端にニ個ずつ中央に六個をつけ、外はニコニコ中睦まじくとの願いが込められている。

ダイダイ
代々家が永続するようにと言う語呂合わせ。熟した実をもがないでおくと、翌年緑色になる回青現象が起きる種のため、復活再生して代々継続すると言う意味も。

七草粥と人日の節句の関係は?

1月7日に若菜を食べて、植物が持つ生命力を取り入れ、1年の無病息災を祈ります。

万葉の昔から若なつみと言って、正月の5日、6日に七草に入れる野山の若菜を摘みました。

若草は、春の生命のシンボルで、それを食べることで、新しく若々しい命になると考えたのですね。

今では七草と書きますが、平安時代には小正月に「七種粥」といって七つの穀物、コメアワキビヒエミノゴマアズキを入れて炊いたかゆでした。

それが七日の「人日の行事」と一緒になり鎌倉時代には、セリナズナゴキョウハコベラホトケノザスズナ(カブ)、スズシロ(ダイコン)の七つの菜に変わったようです。

1月6日の夜、7種の道具(火箸、すりこぎ、おろし金、杓子、割引割木、菜箸、火吹き竹)を並べてまな板を7回叩き、菜を包丁で刻みます。

「七草なずな、唐土の鳥が日本の土地に渡らぬ先に、合わせてバタバタ」と7回唱えます。この刻んだ菜を神前に供え、翌日7日の朝、下げて粥に入れて食べます。

古来、中国では、正月1日を鶏の日、2日を戌の日、3日を猪の日、4日を羊の日、5日を丑の日、6日を馬の日、そして7日を人の日として、それぞれの日にはその動物を殺さないようにしたのです。

ですから、7日には犯罪者に対する刑罰を行わないことになっていました。

成人の日

大人になったことを自覚し、自ら生き抜こうとする青年を祝い励ます日です。

1月の第二月曜日

かつて日本には、子供から大人への転換点として「成年式」という通過儀礼がありました。
(女子の場合は成女式)

これは、労働、行政、婚姻などの各方面で一人前と認められる行事で、若者の大人への成長を祝い、見守るものでした。

男子は、主に15歳で「元服」「烏帽子(えほし)祝い」「ふんどし祝い」
女子は、主に13歳で「ユモジ祝い」「鉄漿(かね)祝い」
など、印象的な行事の名前で呼ばれていました。

成年式は家族や親類の間で行われ、そのあと村の若者宿などへ加入し、実の親とは別に、烏帽子親、鉄漿親など保証人や介添人という形で縁組をしました。

これは人生の様々な相談に乗ってくれる親代わりを持つことを意味しました。

社会の一員として、世間知を教わり、それを大切にしたことの表れです。
また、社会で生きていく知恵を身に付ける機会として機能していました。

戦後公布・施行された祝日法により、「成人の日」として国民の祝日となりました。
平成11年までは1月15日が成人の日でしたが、翌年から1月の第二月曜日へ移動しています。

この日は、多くの市町村で新成人を招いて式典が開催されます。
本来、成人の日は、前年の成人の日の翌日からその年の成人の日までに20歳の誕生日を迎える人を祝う日でした。

平成30年6月の民法改正により成年年齢が18歳に引き下げられ、また女性の婚姻開始年齢は16歳から18歳に引き上げられ、男女の婚姻開始年齢を統一することとなりました。

これは令和4年4月1日から施行されていますが、成人の日の式典は従来通り20歳の成人に対して行う自治体が多いようです。

1月まとめ

このように1月(睦月)は元旦で始まります。

5日頃、二十四節気の「小寒」となります。
この日から「寒の入り」で、節分までが「寒の内」といいます。

1月7日は「人日の節句」です。
七草がゆに挑戦してみましょう。

1月の第二月曜日が「成人の日」です。

1月20日頃が二十四節気の「大寒」です。
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以上が1月の祝日と歳時でした。
1月はあっという間に「行き」ます。


 



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