中国は湖北省武漢市から広まったとされる新型コロナウイルス。
世界に混乱をもたらしてから約5か月が過ぎようとしている。
しかし感染拡大はいまだ続き、終息のめどは立っていない。
そんな中、いつの間にか街の中からひっそりと姿を消したある場所がある。
先月、イオンモールに妻と食材を買いに行く。
三密を回避するために、「タバコでも吸っているから」と喫煙所へ。
ところが、いつもの喫煙所が閉鎖されているのです。
聞いたところ、新型コロナの影響で喫煙所が次々と閉鎖されているそうです。
三密を防ぐためだといい、それは理解できますけれど、屋外でまったくタバコを吸えない状況になっています。
命を守る観点からしかたないことなのですがね。
と思っていたところ、各地でこの4月から受動喫煙防止条例が施行されています。
これまで喫煙禁止地区に公共の屋外喫煙所がありましたが、そこもまだ閉鎖されている状態です。
吸う場所がない!困る喫煙者たち
知らぬ間に、愛煙家の居場所がなくなっている。
喫煙所の閉鎖は車扇都の3月からを皮切りに、全国的な広がりを見せていったそうです。
喫煙者は一歩外を出ると、まったく吸えない状況になっています。
緊急事態宣言が解除されてすぐに日常に戻るということはないでしょう。
このまま議論もされないまま、なし崩し的に喫煙所が閉鎖されるのか。
劇場や飲食店は感染防止の面でいうと休業はしかたないといえます。
しかし、喫煙所に関しても感染の根拠はあるのか。
そういった根拠がないまま、ただ人が多く集まるという理由だけで閉鎖されていっているんです。
行き場所をなくした喫煙者たちはどうするのか。
望まない受動喫煙がマンション内に広がり、テレワークの普及と同時にご近所トラブルが増えているといいます。
その中でもいちばん多いがベランダ喫煙についてです。
SNSなどでもベランダ喫煙への悩みは多く投稿されている。
● うちに喫煙者はいないのににおってくるタバコのにおいまじでストレス。
● いい天気で布団干したら隣の部屋の親父がベランダで吸うからタバコ臭い布団に。
● 自分の家の子どもに配慮しているのか玄関先で隣人農地のほうに向かって煙をはいてやがる。自分ちだけよければいいのかよっ!
などの意見が匿名掲示板などでも多く見られています。
タバコを吸う場所がなくなっていく一方で、閉塞感や不安感などからタバコやアルコールなど嗜好品の売り上げは伸びているといいます。
喫煙所が減る一方で喫煙者が急増中?
話題になっているベランダ喫煙。
お隣のタバコのにおいに悩む一方で、喫煙者の女性は、この1か月間でタバコの本数が増えたといいます。
家にいるとつい吸ってしまうんですよね。
空いた時間をタバコで埋めるといいますか。
私は飲食業なのでいま仕事もないのでつい。
タバコがなかったらアルコール依存になっていたと思います。
タバコに救われていると感じています。
一方で、問題になっている喫煙者も。
喫煙所が閉鎖された影響でしょうか、最近、歩きタバコや路上喫煙を目にする機会が多いです。
閉鎖されているのを知らないで以前、喫煙所があった場所まできて‥
でも吸いたいから吸ってしまうのでしょうね。
カフェでも吸えないし、喫煙所もないしで、かわいそうといったらそうなんですけどね。
吸い殼は(喫煙所が閉鎖された)4月以前よりも倍以上に増えています。
このままルールを守らない喫煙者が増えると、喫煙者と非喫煙者の対立にもなりかねない。
何か今、日本が分断されていくような恐怖も感じる。
ようやく折り合いをつけられる社会になりつつあったのに、喫煙者が守れないような厳しい条例を作ることで、以前よりも吸わない人が望まない受動喫煙にさらされています。
これでは本末転倒です。
公共の喫煙所を閉鎖しても、飲食店のように生活に困るような被害者はいません。
強いて言うなら喫煙者くらいでしょうか。
ですから取りかかりやすかったのでしょうね。
なんの議論もないままに次々と閉鎖されていき、再び喫煙所が開かれることも明言されていません。
この新型コロナウイルスは、吸わない人も吸う人も心地よく暮らせる分煙社会の実現をも遠ざけたようだ。
こんなことも聞いた。
スーパーの駐車場の車内で喫煙している男性。
「車の中なんだから注意される覚えはない!」
「車内で吸っていてもたまに見知らぬ人から注意されるんですよ。
副流煙やめてくださいって。
家の中は子どもがいて禁煙ですし。
もう車の中しか吸う場所がないんですよ。
それくらい許してほしいです。
喫煙者の悲痛な叫びを聞いた気がした。